例えば、なぐる、ける、殺すなど、精神的に匕首を持つ言葉やウソ・ホントのように、人を疑う言葉は口にしてはいけない言葉でした。また、「ごぞんじですか?」これは相手は自分よりも常に博識と考え、その人に向かって知ってますか?ときくのは、とんだ非常識という理由で禁句でした。知ってる?ときけたのは、稚児に対してだけでした。(中略)離婚や五月病の原因も、トゲトゲ言葉の乱用にあるようです。
江戸の良さを見なおす会 連載講座A[江戸町衆の世界]より抜粋
皆様思い当たる点があったご様子で、活発な発言がございました。
「ウソ?ホント!」
・最近10回も連続して言われて閉口したという方がいらっしゃいました。言われた方の気分の悪さを実感しているので、芝講師のおっしゃることがとてもよくわかる、とも。
・「相槌と勘ちがいしているのでは?」とのご意見もあり、相手の意識次第で、受取り方が随分と変わるものなのだと実感いたしました。
[ご存知ですか?]
・つい言ってしまうとおっしゃる方が多く、それでは何か良い言い換えはないかその場で考えて頂きました。
「ご承知のこととは存じますが」や「すでにご存知でいらっしゃるでしょうが」と、相手を立てる気遣いを忘れないことが大切なのではという考えでまとまりました。
他にも、
「いつも言葉で傷つけてしまっている気がする」と反省する方もいらっしゃいました。
そういった「気付き」が非常に大切で、年をいくら重ねても、自分を磨き高める努力を惜しまない人はとても美しいなと、感動すら覚えました。
また、
「意識しないでことばを発しているが、傷付けることはないと思う。」と、江戸しぐさをしっかりと身に付けた自信で、とても堂々としている方、
「おもわず、対抗意識になっている自分を感じる。しかし営業などでは、押しの一手に
なってしまいマイナスになってしまうこともある」
等、皆さんしっかりと自己分析をしておられました。
最後に、
・最近の政治家の話合いが、聞いていて気分が悪い。
・現代では、内容はともかく、話がうまいものが勝ちのようだ。
という「ことば」の悪い見本についてのご意見も出ました。
非常に活発な意見交換があり、講としてかなり充実した回でございました。
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