2008年11月18日火曜日

江戸しぐさ考

 ことばは生きている…。

 「江戸の良さを見なおす会」の会合に、ある新聞社の記者の方が取材にお見えになった時のことでございます。
 「外国の方々には、日本人はマナーが悪いとの定評があります。そこで日本人のマナーを良くするキャンペーンを繰り広げたいので、マナーについて書いてください」と、芝講師への要望がございました。

 芝講師は、
『「江戸しぐさ」というものがあり、「江戸の講」では、このようなしぐさを勉強しあっています』と講座で説明し、加えて私共弟子に、江戸しぐさの定番の「傘かしげ」「こぶし腰うかせ」「肩ひき」「かに歩き」などを実演するようにおっしゃいました。更に「三脱の教え」の文章もお書きになり、江戸の講の記録などと併せ、取材にいらした記者の方にお渡したようです。

 後日、新聞に掲載された記事のタイトルを見てびっくり!
 『「江戸しぐさ考」日本人の良さを見なおす…マナーを欠く現代の方々に…』とのサブタイトルが書かれているではないですか。
 その記事で「江戸しぐさ」はマナーであると断定され、更に「講」は「考」に変わっていたのです。その新聞をお読みになった方々が、その後多方面で色々とお書きになった結果、現在の「江戸しぐさはマナーである」という偏った認識が定着してしまったのです。この「江戸しぐさはマナーなのか?」については、今度是非詳しく書かせて頂きたいと思っております。

 また、「江戸しぐさ講」が「江戸しぐさ考」になった件は、やはり「講」は一般的でなく、ねずみ講を連想されるので敢えて「考」になさったと考えるようにしました。しかしこちらは定着しなかったようですね。当時を思い返し、ちょっと遊び心を出してこんなことを書いてしまいました。芝講師、お許しくださいませ。

0 件のコメント: